1 喘息とは 1)喘息の管理 2)喘息の疫学 3)喘息の危険因子 4)喘息の予防 5)喘息死、喘息死ゼロ作戦 2 喘息の診断 3 喘息の治療 4 喘息発作 5 特殊な喘息 6 喘息関連トピック 7 喘息関連リンク 8 喘息関連文献 9 喘息ドットコムショップ ★ 喘息診療日記 ★ 当サイトへメール |
4 喘息発作 「喘息発作(喘息増悪)」とは呼吸困難、喘鳴、咳などの喘息症状が急速進行性に悪化することを言います。本人が自覚症状の程度は増悪の指標になりますが、症状と比較して肺機能が極端に低下していることがあるために注意が必要なことがあります。 増悪は数日から数時間かけて起こることが多いですが、数分の間に急激な悪化をきたす場合もあります。発作の程度も家庭での対応で治すことができる発作から、病院で集中治療を行っても死に至る発作までさまざまです。 喘息発作の管理において適切な初期評価と初期治療がとても大事になります。初期評価ではほかの呼吸困難を起こす病気としっかり鑑別することや発作の程度を把握することが重要になります。初期治療では低酸素(息苦しさ)と気流制限(ヒューヒュー)を早くに改善することが重要になります。 緩徐発症型は好酸球性炎症が主体であり、急性発症型は好中球性炎症が主体であるとの報告があります。 増悪には治療因子としての吸入ステロイドなどの薬剤不足、うつ状態などの心理的要因、ピークフロー(PEF)モニタリングの欠如、薬剤アドヒアランスの不足、患者の重症度の認識不足などがあり、悪化因子には感染症、抗原への曝露、解熱鎮痛薬の不用意な投与などがあります。 発作治療の前に、 @効率的な問診:重症発作の既往、ステロイドに対するアレルギーの有無、テオフィリンの使用 A的確な重症度の把握:呼吸状態、喘鳴、バイタル、パルスオキシメーター、意識レベルなど をしっかりとらえることが重要となります。 重症発作の対応としては、 @薬物療法:短時間作用型β2刺激薬吸入、ステロイド、テオフィリン点滴 A酸素投与 B補助呼吸:非侵襲的陽圧換気、気管挿管など が挙げられます。 ■喘息症状、発作強度の分類
喘息発作強度の分類を上記に示します。発作強度と呼吸困難に対しては分かりやすいために発作強度を判定する上で有用になります。
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