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  特殊な喘息
2)咳喘息/アトピー咳嗽

 慢性咳嗽の原因疾患は報告によってまちまちですが、日本では咳喘息、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群が3大原因疾患と言われています。欧米ではその他、後鼻漏や胃食道逆流症の頻度が高くなります。

■咳喘息

 咳喘息(cough variant asthma、CVA)は喘鳴を伴わないことが喘息との違いです。しかし、

 @気道過敏性が軽度亢進

 A咳感受性が正常

 Bアトピー素因が多い

 C喀痰中の好酸球(Eos)が見られる

 D気管支粘膜に好酸球浸潤が見られる

 E気管支肺胞洗浄液(BALF)中に好酸球の増加が見られる

 F呼気NO濃度の上昇が見られる

 G吸入ステロイド、経口ステロイドが奏効する

などの点で喘息と似ています。

 咳を止めるためにはβ2刺激薬が有効です。咳喘息の特徴は、痰が少なく、就寝時や明け方に症状が強く、冷気、暖気、喫煙、会話、運動、飲酒、精神的な緊張などが誘因となります。

 約30%の人が気管支喘息に移行してしまいます。咳喘息は吸入ステロイドで予防できるため、早期から、また長期にわたって吸入ステロイドによる管理が重要となります。

 症状の点と、管理の面から、吸入ステロイドとβ2刺激薬の合剤の使用が臨床的には用いられることが多くなっています。

■アトピー咳嗽

 アトピー咳嗽(atopic cough、AC)は、臨床的には症状が咳喘息と同じですが、アトピー素因があり、β2刺激薬などの気管支拡張薬が無効であること、気道過敏性が正常であるが咳感受性が亢進していること、抗ヒスタミン薬とステロイド薬が有効であること、気管支喘息へ移行しないことが咳喘息と異なります。

 そのため、長期管理の必要性はないとされています。咳喘息と異なり、好酸球の増加や呼気NOの上昇は認めません。

 
→1)アスピリン喘息 →7)妊娠と喘息
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→3)運動誘発喘息 →9)天気と喘息
→4)高齢者喘息 →10)上気道疾患と喘息
→5)Churg-Strauss症候群(アレルギー性肉芽腫性血管炎)
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