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  喘息の診断

 「ぜんそく」の診断は、典型的な発作を繰り返す患者では簡単です。しかし、症状が初期の場合に、喘鳴(ひゅーひゅー)や呼吸困難を認めない状態では診断が難しいことがあります。

 診断が遅くなると「ぜんそく」の慢性化、重症化に繋がることがあります。

 一般に「ぜんそく」の臨床診断は

 @発作性の呼吸困難、喘鳴、息苦しさ、咳などの症状の反復

 A可逆性の気流制限

 B他の心臓病、肺疾患の除外

によります。

 特に成人の気管支喘息ではCOPD(肺気腫や慢性気管支炎などの閉塞性肺疾患)や心不全を合併している場合には診断が困難となります。

 今の時代においても「ぜんそく」の診断基準は定まっていません。

 「喘息予防・管理ガイドライン2009年度版」で示された成人喘息の診断の目安を下に示します。

 @発作性の呼吸困難、喘鳴、咳の反復(夜、早朝に出現しやすい)

 A可逆性気流制限:自然にあるいは治療により寛解する。

 B気道過敏性の亢進

 Cアトピー素因:環境アレルゲンに対するIgE抗体の存在

 D気道炎症の存在

 E鑑別疾患の除外

■喘息重症度

 喘息と診断されたならば、喘息重症度、発作強度が管理や薬物療法に重要となります。いかに成人の喘息重症度分類をお示しします。

重症度 軽症間欠型 軽症持続型 中等症持続型 重症持続型
頻度 週1回未満 週1回以上
毎日でない
毎日 毎日
強度 症状は軽度で軽い 月1回以上日常生活や睡眠が妨げられる 週1回以上日常生活や睡眠が妨げられる 日常生活に制限
    短時間作用性吸入β2刺激薬頓用がほとんど毎日必要 治療下でもしばしば増悪
夜間症状 月に2回未満 月2回以上 週1回以上 しばしば
%FEV1
%PEF
80%以上 80%以上 60%以上80%未満 60%未満
変動 20%未満 20〜30% 30%を超える 30%を超える

■難治性喘息

 難治性喘息とは、経口ステロイドや抗IgE抗体療法を除く治療を行っても、症状が毎日出現する最重症持続型にあたる喘息のことを言います。

 治療抵抗性の喘息には適切な治療内容でも十分に効果を示さない「難治性喘息」のほかに、治療に対するアドヒアランスが不良の場合、喘息の症状に関与する合併症、併存症の可能性があります。

 また、経口ステロイドの継続投与を必要とする喘息症例の中には、アスピリン喘息、Churg-Strauss症候群、全身性血管炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症などの基礎疾患の可能性があるために精査する必要があります。

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